賃貸住宅建築の達人に聞く、失敗のないハウスメーカーの選び方とは?
投資用の賃貸住宅を検討する場合、
ハウスメーカーの選定に悩む人も多いかと思います。
住宅展示場などに行ってみても各社とも自慢の家やアパートを展示しているため、
どれが投資用に向くかが分かりにくいからですよね。
そこで、ここでは
ハウスメーカーの選び方を紹介したいと思います。
1)建築の構造で選ぶ
ハウスメーカーは大きく分けて
鉄骨系のプレハブメーカーと、木造系のメーカーがあります。
両者を比較してみましょう。
(1)鉄骨系のプレハブメーカー
鉄骨系のプレハブメーカーの家は、総じて性能が高いです。
構造が頑丈なため、
鉄骨造は耐震性や耐久性の点で木造よりも優位に立っています。
また、鉄骨のため
火災に強い利点があり、
火災保険の費用面で有利になる場合もあります。
(2)木造系のメーカー
木造の良い点は
比較的間取りの自由が利く点や、
木の持つあたたかい雰囲気が挙げられます。
鉄骨系の建築は、
部材を規格化している場合もあり、
間取りなどで融通の利きにくいデメリットがありますが、
木造は自由度の点で優勢ですね。
2)建築コストで選ぶ
ハウスメーカーを選ぶ上でのポイントには、
建築コストの考慮も忘れてはいけません。
高価なタイプとローコストのタイプは、
どの様に違うかについてです。
(1)高価なタイプ
価格的に高価なタイプのハウスメーカーとしては、
大手のハウスメーカーが挙げられます。
特に鉄骨系のメーカーが建築コストが高いです。
坪単価にすると70万円とも80万円とも言われます。
ただ、価格が高いだけに
耐久性や耐震性など、建築物としての性能は高いですね。
(2)ローコストタイプ
ローコストタイプには主に木造のメーカーが位置します。
特に最近では、
部材の大量発注などによりコストを抑えた木造メーカーの台頭が見られ、
高品質でローコストの住宅が造られる様になっています。
3)賃貸住宅の経営であることを第一に考える
ハウスメーカーの選択は良質の物件選びの意味で非常に大切になるのですが、
あくまでも投資物件であることを忘れるべきではありません。
建築物としての性能はどうか?
投資物件としてのコストはどうか?
利回りはどうか?
耐用年数などはどうなるか?
を考えながら、ハウスメーカーを選びましょう。
(1)性能を取るか?コストを取るか?
前述の通り、
大手ハウスメーカーの鉄骨系アパートは、
コストが掛かりますが品質も高いです。
一方で、木造アパートを選ぶならば、
ローコストの物まで揃います。
そこで大きなポイントになるのが、
建築物としての性能を取るか、
それとも投資費用を鑑みてのコストパフォーマンスを取るか、
どちらにするかです。
この部分は自己資金や融資額などでケースバイケースになりますが、
性能とコストのバランスに気を付けることが大切になりますね。
(2)利回りの計算を忘れない
賃貸住宅の経営の上で重要な計算式に、利回りの計算があります。
これは、収益と投資額の関係式で表されますが、
まさに家賃収入と物件購入費が当てはまります。
利回りの関係式から考えると、
ハイスペックの住宅の場合は、
家賃収入が高い一方で投資額が高くなることが考えられます。
一方でローコストの住宅は、
投資額が抑えられるメリットがある一方で、
家賃収入が伸び悩むリスクがあるとも言えます。
ハイスペックにしろ、ローコストにしろ、
利回りの計算が重要になりますので、
ハウスメーカー選びの段階から考えておきましょう。
(3)売却も計算に入れる
賃貸ビジネスの方針にもよりますが、
アパート売却についても考えておくべきでしょう。
そして、そのためには
「価値が落ちにくい物件」であるか、または
「安く売っても採算が取りやすい物件」
上記のどちらかであるかを、
購入前に把握しておくべきです。
最初の、
「価値が落ちにくい物件」の代表例は、
大手のハウスメーカーの物件です。
耐用年数も長いので、価値は維持されます。
その一方で
採算の取りやすいのが、
ローコストタイプのアパート物件です。
ローコストタイプのアパートは最初の調達コストが低いので、
売るタイミングさえ間違わなければ
売却額を安くしても、元を取りやすいです。
4)まとめ
ハウスメーカー選びで失敗しないためには、
構造やコストで考えるのと同時に、
利回りや売却も含めて考えると良いです。
その際に重要となるのが経営上のバランス感覚です。
総合的に考えて判断しましょう。